突如自分に歌舞伎役者「立河福右衛門」の血が流れている事を聞かされた喜一郎。
それは、両思いであった日和とは異母兄妹の関係であったという事でもあり、
二人ともその事実に衝撃の色を隠せずにいた。
そして語られる喜一郎の母と立河福右衛門こと「弘之」の出会いの経緯と二人の間で交わされた約束
「お子様が男子だったとして、歌舞伎の世界には入れてさしあげられません。また…成長された後もこの世界にお近づきになりませんようお願いしたい…」
自分がどんなにあがいても歌舞伎の世界に入る事すら許されないと知った喜一郎は、
家を飛び出し、間一髪のところで日和に助けられ、二人の間にあるものを再確認するのであったーーー。