漫薦 第4弾 村上もとか先生のオススメ作品

 

皆さん、お待たせしました!「漫薦」の第4弾です!

プロ漫画家の視点から、面白くて薦めたいと思われる作品や影響を受けた作品を紹介する「漫薦」ですが、

今回は『仁』、『六三四の剣』などの作品を描かれた村上もとか先生のオススメ漫画をうかがってきました!

 

シュウ1:本日はお忙しいところ、インタビューをさせていただきましてありがとうございます。
早速ですが、村上先生のオススメ作品を教えてください!

 

村上先生:お薦めしたい作品は手塚治虫先生の『火の鳥』と、つげ義春先生の『紅い花』です。

 

シュウ1:どちらも名作として広く知られている作品ですね!

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”『火の鳥』 

火の鳥(不死鳥)を物語の中心にした一連の編より成り立つ手塚治虫による漫画である。

古代からはるか未来まで、地球や宇宙を舞台に、生命の本質・人間の業が、手塚治虫自身の独特な思想を根底に壮大なスケールで描かれる。物語は「火の鳥」と呼ばれる鳥が登場し火の鳥の血を飲めば永遠の命を得られるという設定の元、主人公たちはその火の鳥と関わりながら悩み、苦しみ、闘い、残酷な運命に翻弄され続ける。”(ウィキペディアより)

 

『火の鳥』ではどのエピソードが特にお好きですか?

 

村上先生:『火の鳥』では特に「鳳凰編」と「未来編」が好きですね。

「未来編」に出てくるムーピーという不定形生物が美しいヒロインになったりする発想や、描かれている壮大な未来観、どれも当時の手塚先生は最先端を描いておられるように思います。

「鳳凰編」では我王の心情の変化に胸を打たれました。

手塚先生は『火の鳥』で壮大な世界を描くと同時に人間の悲しさを深く描いておられ、ある意味で日本のシェイクスピアだなあと思っています。喜劇性と悲劇性が入り混じった物語に強く感動しました。

 

シュウ1:村上先生が初めて『火の鳥』を読まれたのはいつ頃ですか?

 

村上先生:高校生の頃です。その頃の私は進路に迷っていました。

私は小さい頃から絵を描くことが好きな子供で、ずっと挿絵画家に憧れていました。

当時の少年誌は半分が漫画、もう半分が挿絵入りの読み物で、様々なジャンルの画家が少年誌に沢山の挿絵を描いていましたから、そういうものを読んでいるうちに自然と自分も挿絵を描くことを仕事にしたいなあと思うようになっていましたね。当時の絵描き好きな子供にとって、挿絵画家は憧れの職業でした。

しかし、次第に少年誌の挿絵が次第に漫画に置き換わって行き、私が高校性の頃には少年誌は100%漫画になっていました。「これでは挿絵を仕事にできないなぁ、どうしよう…?」と悩んでいたところ、今まで娯楽漫画だけだった漫画の世界に劇画漫画が登場し、人気を得るようになっていました。『火の鳥』や『紅い花』に出会ったのはまさにこの時代です。

それからは「自分で物語を作って絵を描く漫画家という職業も良いなぁ!」と思い始め、どんどん描くようになりました。

 

シュウ1:挿絵から漫画へ、時代の大きな転換期だったんですね!

では、『紅い花』は村上先生にとってどのような作品ですか?

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”『紅い花』

つげ義春が『ガロ』1967年に掲載した短編漫画。

ストーリーは、釣り人である主人公の男性と、山中の小さな売店で店番をしているキクチサヨコとの出会いから始まる。キクチサヨコは、良い釣り場を訪ねる主人公に、同級生のシンデンのマサジを紹介する。作中では、どこの地方のものとも明示されていない方言が用いられている。”(ウィキペディアより)

 

村上先生:『紅い花』は私に漫画の自由さを気づかせてくれた作品です。

初めて読んだときは大変強い衝撃を受けました。「こういったストーリーを漫画にすることもできるのか!」という感想を持ったと同時に「漫画は表現方法の1つに過ぎない」と痛感した思い出があります。

油絵や日本画を描いたり、映画を撮ったり、楽器を弾いたり、文章を書いたりすることと同じで、漫画も手段であって、ジャンルや内容に縛りが無いと実感しましたね。これは『火の鳥』を読んだときも思ったことです。

将来の進路に悩んでいた私は「漫画を一生やって追求してみても面白いじゃないか!」と思い、それ以来ずっと漫画を描き、漫画を職業にするに至りました。

 

シュウ1:村上先生の将来を決定づけた作品なんですね!

 

村上先生の作品もあらゆるジャンルを様々な角度から描かれていて、まさしく「漫画は表現方法の1つ」という言葉の通りだと思いました!

本日はお忙しい中、とても貴重なエピソードをお話し頂き本当にありがとうございました!!

皆さんも村上先生お薦めの『火の鳥』『紅い花』を是非読んでみてください!

 

 

 

 

 

 

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