お役人達が馬を引き、その荷には、他の家から出された犬達がたくさん乗せられていた。
リュウはその体に、婆様が縫ってくれた武運長久と書かれたタスキをかけ、
その勇ましい姿で役人達の前に姿をあらわす。
しかし、突然爺様は「家に犬などいない。帰ってくれ!!」と役人達にリュウを差し出す事を拒むのだった。
そんな爺様の態度に頭にきた役人の一人が刀を抜き爺様を切りつけようとするが、
その瞬間、リュウは高く飛び、切りつけようする役人と爺様の間に飛び出し、爺様を守るように役人を威嚇するのだった―――。
本庄敬・「ニッポン動物記」完結の最後のオオカミ10公開中です!!