竜郎はなんで犬まで供出しなくちゃいけないのかと、自分の感情を露わにするのだが、
国の命令を守らないと家族全員が非国民にされると、諭すように母親がつぶやくのだった…。
その夜、爺様は一人静かにリュウの繋いでいた縄を切り、自由に何処へでも行けるようにするのだが、
リュウはそれでも竜郎達の元を離れずにおとなしくしていた。
竜郎もまた、リュウと共に山深い場所に行き、リュウを置いて一人帰って来ようとするのだが、
それでもリュウは竜郎達の所に戻ってきてしまう。
そして時はながれ、ついに犬を供出する為の日を迎えてしまうのだった―――。
本庄敬・「ニッポン動物記」最後のオオカミ9公開中です!!